生まれてすぐ、こども病院に運ばれてわかった心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症、尿道下裂、脊髄係留(二分脊椎)疑い。
新生児科や循環器科の先生には「合併症ではなく、別々の疾患」なので「染色体異常を疑う必要はない」と言われていたのですが・・・
循環器病棟に入院している間、耳に入ってくる「尿道下裂」の言葉。
先天性心疾患の子に関するブログを読んでいると度々出てくる「尿道下裂」の文字。
極めつけは、総合病院の看護師さん「うちの子も先天性心疾患と尿道下裂があって、赤ちゃんの時に何度も手術したの!」の言葉。
心疾患がある子って、尿道下裂を持ちやすいのかな?
バクタール連合
生後4ヶ月の頃、初めて脳神経外科にかかったのですが、そこで言われたのは
- 合併症ではないけれど、同時に現れやすい疾患がある
- バクタール連合の亜種
ということ。
この「バクタール連合」というのは、なんかやばい組織みたいな名前ですが、別名「奇形症候群」とも言うらしく・・・そのまんまΣ(゚Д゚)
で、染色体異常なのか、というとそういうわけでもないようで、KENの場合は、発達の同じ時期に別々の組織が何かの影響を受けた、と捉えるほうが自然なのだそう。
(←ただ、肺動脈閉鎖が妊娠3〜4週に起こるのに対し、尿道下裂は12〜15週なので、「同じ時期」でもないような気がするのですが・・・。)
なので、今のところは染色体の検査はしない予定です。
とりあえず、バクタール連合についてもう少し詳しく書いておきます。
VATER連合
ファーター連合と読むそうです。
- 脊椎の異常(Vertebral)
- 鎖肛・肛門狭窄(Anal)
- 気管食道瘻・食道閉鎖(Tracheo-Esophageal)
- 腎奇形(Renal)
橈骨側(前腕外側の骨)奇形(Radial)
※この内、3つ以上を併発
※これ以外に、四肢の異常、先天性心疾患、泌尿器系奇形を併発することも多い。↓
VACTERL連合
バクタール連合。ファーター連合に、同時に現れやすい心奇形と四肢奇形を足したもの。
- 脊椎の異常(Vertebral)
- 鎖肛・肛門狭窄(Anal)
- 心奇形(Cardiac)
- 気管食道瘻・食道閉鎖(Tracheo-Esophageal)
- 腎奇形(Renal)
橈骨側(前腕外側の骨)奇形(Radial) - 四肢奇形(Limb)
※この内、3つ以上を併発。
これ以外に、泌尿器系奇形を併発することも多い。
KENさんの場合は、軽い二分脊椎(脊髄係留の疑い)と先天性心疾患、尿道下裂なので、VACTERL連合の「3つ以上」という条件を満たしてはいないのですが、まぁそれに近いということで「バクタール亜種」みたいですね。
まぁ、名前がついたところで治療法が変わるわけでもなく。だから何だ?って話ですが。
ただ、五体満足に産んであげたいと思うのは親心で。
息子の体のあちこちに奇形があるとわかったときは、なんで息子ばっかりこんなに?周りの子はみんな元気なのに、と思わなくもなかったわけで。
なので、「併発しやすい奇形がある」とわかっただけでも、よくある組み合わせなら仕方ない!ってちょっと納得できそうな気がします。